昭和史 1926-1945
半藤 一利
平凡社 刊
発売日 2004-02-11
歴史観がやや鼻につく 2007-06-05
評判が良かったので購入しました。学生の頃に、歴史の授業で断片的に教わった知識を順序立てて整理するのに良い本だと思います。また、文章が平易なのですらすらと読めました。ただ、著者の軍部へのネガティブな思いのようなものが前面に出ているため、そういうものに興味のない私には、うんざりする部分がありました。
祖父が語る昭和史 2007-05-20
あたかも元首相番記者の訳知り爺様が、孫に語るような語り口で戦争と破局に向かう昭和史を述べています。こういう歴史こそ現在に生きる我れは学び、将来に活かさなければと思いました。また、テロへの恐怖から口を封じられて戦争に向かっていく昭和一桁の状況、そして終戦前夜の緊張。。。。我々が知らねばならない事実が語られており非常に興味深い内容となっています。ただ、筆の進め方は好きずき。軽妙さを狙ってみたり固かったり。ネールの父が子に語る世界史と併読されるとその違いが分かるはずですが、価値がある本であることはいささかも損なうことがありません。
生き生きとしてわかりやすい 2007-04-27
わかりやすい語り口でイメージがわきやすい。中学生か高校生のときに出会っていたら良かったとつくづく思う。日本史の教科書や授業がこれくらい面白かったらみんな本気で勉強するようになるだろうに。
悪質な多事争論 2007-04-15
3月5日の多事争論で筑紫哲也氏は、慰安婦問題での安倍総理の答弁について
「業者にそういうこと(強制連行)をやらせたことに強制性があるという、まあ日本人が聞いてもわからない説明であります」
と述べている。
まず安倍総理はそうは述べていないし、「やらせ」た証拠もない。
通達の1枚たりともない。
「悪質な業者を取り締まれ」という通達ならある。
発言を捏造しておいて、日本人が聞いてもわからないとしている。
汚いとしか言いようがない。
慰安婦問題については、小林よしのり著『戦争論2』の「総括・従軍慰安婦」だけでいいから、ぜひ読んでほしい。
実話豊富で楽しく読める 2007-02-23
文献資料を跋渉し、手際よくまとめる要領は、出版社編集業のオーソリティには、自家薬籠中のものであるにちがいない。また、漱石を義祖父とする知的文学の流れをしかと受け継いで、筆跡(実は見たことがないのだが)に筆力を感じる次第である。
更に、大事なことは、氏が「歴史を語る」根本姿勢に漱石が歴史家に忠告している、そのことを肝に銘じていることである。「吾輩は猫である」の次のような一節を引いている。
すべての大事件の前には必ず小事件が起るものだ。大事件のみを述べて、小事件を逸するのは古来から歴史家の常に陥る弊とう(穴かんむりに売と書き、弊害という意味)である。
ともすはると、個々に細かく具体的に書き込み、事実誤認で指摘されるところが多くなる。それで概説にとどめたり、朧化抽象表現に逃れたりする。専門の歴史家でもないし、共同執筆でもないので、そこを厳しく責め立てるべきものではあるまい。本書はそれを避けていると言いたいのである。
昭和史の根底には〈赤い夕陽の満州〉があった。日本の孤立。栄光から悲惨への逆転。三百十万の戦争犠牲者。一事件一項目ずつ検証するほどの力もゆとりもない私などは、深刻な事件に心が疼いたり、小説を読んでいるようなおもしろさもあって飽きないものがあった。本書は題名「昭和史話」とでもしていい、親しみ深い語りの口調で述べられている。というよりは、もともと講談調講義であったものを書き直したもののようだ。失礼しました。
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