三国志〈2〉
吉川 英治
講談社 刊
発売日 1989-04
勢いに乗る曹操 2007-03-26
若かりし曹操が力をつけていく様が力強い文体で描かれていく。途中、いなごの大群が出てきたりして、そういう不確定要素が歴史の舞台に登場してくるのが面白い。
稀代の反逆児呂布の一人舞台 2007-01-28
呂布のクーデターにより董卓の暴政に遂に終止符が討たれ、ようやく平安が戻るかと思いきや、戦乱の相がいよいよ深まっていきます。一方で思いがけない好機を掴み、帝を庇護することに成功した曹操が、覇権への第一歩を踏み出します。
劉備たち名優のための舞台が徐々に整いつつあるものの、その本格的な活躍はまだ先。本巻での主人公は呂布をおいて他にないでしょう。この三国志きっての反逆児がいよいよ真価を発揮し、縦横無尽に暴れまわります。並の者ならとっくに死に値する短慮でありながら、天賦の才に守られる彼の本能のままの裏切りと武勇はある意味痛快。傾国の美女貂蝉に初恋の少年の如く恋焦がれる姿は、どこか微笑ましくもあり、関羽などの傑物たちとはまた趣を異にした人間的魅力がたっぷり描かれています。
呂布を目の敵とする張飛もまた面白い。彼の猛進と失態を、劉備と関羽が呆れ、叱り、窘めるところはお約束ともなっており、三国志(特にこの第二巻)を楽しくするアクセントとなっています。
血なまぐさい時代を描きながらも、所々の喜劇性で巧みに読者をくすぐりながら、その世界のより深いところへ誘い込む。そんな吉川氏の高等技術が存分に堪能できる巻です。
半ばまで読みました。 2005-11-24
横山氏の漫画は、児童が読むことも考慮し、えぐい部分は原作を参考に
していなかったと本人も行っております。ですから、始めて活字で読む本
作は、私にとって唐突だった展開の溝をうめてゆくのに随分と役立ってま
す。
もう少し早く、活字にチャレンジすればよかったのですが、漫画を学童
の頃読んで、アラスジを把握していたので、活字はいずれ・・・と、後回
しにしていたのが、今悔やまれます。
もし、漫画などで、三国志演義を楽しまれて、未だ活字を堪能してい
ない方が折られましたら、本作は本当に三国志(演義)スタンダードと
して、お勧めします。
是非、女性の方も三国志ワールドへ! 2004-12-10
三国志はいわゆる男のロマンのようなところがあり、少なくとも私の周りにおける三国志読者は男性に比べると女性は圧倒的に少ないです。これは三国志の時代が男尊女卑の色濃い時代だということも少しは関係があるのではないでしょうか。
確かに、三国志全体を見ても女性が出てくる場面は男性が出てくる場面に比べると圧倒的に少ないです。
しかし、この吉川『三国志』第2巻ではその女性が鍵を握る、さらにいえば女性が国を動かす場面が結構出てきます。彼女達の名前は貂蝉(ちょうせん)、郭夫人、鄒氏(すうし)です。男尊女卑の色濃い三国志の時代に歴史の表舞台に出てきた女性達からは目が離せません。
私も少なからず三国志=男というイメージを持っていた一人ですが、この第2巻を読んで、三国志では女性に関して厚く描かれていたばかりでなく、女性が国を動かすこともあったということを知りました。私はこのことに驚いたとともに、とても嬉しかったです。
三国志=男というイメージを持っているため、三国志を忌避する女性がいらっしゃっても、私はこの吉川『三国志』第2巻のことを話し、胸を張って女性にも『三国志』を勧めることができるでしょう。
ソレデハ…
まあ はまり続けてます 2004-07-20
三国志といえば 決め台詞がかっこいい ということで 第二巻から取った決め台詞のメモをここに記し、その魅力を知っていただこうと思います。
義軍の将も土匪の頭目と変ず
大鵬は天地に縦横すべし(人の助けを借りるべきではない)
「やんぬる哉!」
「下郎 推参」このやろうきてやったぜ
城頭に旌旗(せいき)を掲げて大賓として迎える
日夜、懊悩煩悶(おうのうはんもん)する
金華の車蓋に万珠の簾を垂れ込め轣音揺々 行列の綺羅と勢威を内外に誇り示す
救世治民の志
黎明に出陣の鼓を鳴らす
「怨敵ござんなれ」と手具脛ひいて待つところ
「その計、拙し」
朔風は冬の訪れ
蕭蕭(しょうしょう)たる戦野の死屍はいたずらに寒鴉をよろこばすのみ (蕭はヨモギ)
などなど、
言葉が豊かになると生活が豊かになります。(使いすぎると変人扱いされますので メールくらいに とどめておきましょう)
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