パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ
ミチオ カク
日本放送出版協会 刊
発売日 2006-01
文系だけれど宇宙のことが知りたい・・・そんな人に是非。 2007-04-22
文系なのに、宇宙のことに興味がある人は結構多いはず。タイムマシンとか。
そういう人には確実にオススメします。
我々が住んでいる宇宙の他にも別の宇宙があるとか。
タイムトラベルができるかもしれないとか。
今住んでいる宇宙に住めなくなったらブラックホールを抜けて他の宇宙に避難するとか。
SFじゃなくて、本当に科学者の間で考えられていることらしい。宇宙を作る(!)ことまでも。
それが実際に可能性はあるっていうんだから本当にすごいし、怖い。理系の人。
実際に数式とかを使って書いたらとんでもなく難しい内容なんだろうと思う。
でも宇宙や数学、物理を全く学んでいない人でもわかるように工夫されているので、そうしたことを知らなくても全く問題が無い。
喩えとか本当に上手だと思うし、知的なジョークも盛りだくさん。
なぜ日本人からこういう本が出ないのかと思うと少し残念・・・・・・
こういう本を、中学や高校の理系の授業で少しでも使ってくれていたら、間違いなく理系に進んでいたと思う。
ちょっと高いし分厚いけど、宇宙に興味がある人なら誰が読んでも面白いはず。
「初心者にもわかりやすく」っていう同じコンセプトで書かれたホーキングの本よりも圧倒的に面白かった。
本当に、文句のつけようがありません。
読み終わりたくなかったなあ・・・
SF小説を超えた科学ノンフィクション 2007-03-22
「パラレルワールド」つまり「並行宇宙」という言葉を聞くと、SFの世界の話であると思われますが、本書はひも理論の提唱者である理論物理学の第一人者であるミチオ・カク氏による宇宙論や現代物理学の観点から宇宙の姿を述べた科学ノンフィクションであり、なおかつ本書の序盤では宇宙の基礎的な解説について紹介され、そこから宇宙論や理論物理学の観点からのパラレルワールドについての考察や宇宙そのものや宇宙における知的文明の未来、ブラックホールを利用したタイムマシン、終焉を迎えた宇宙から別の宇宙への脱出方法といったSF的な領域の事にも触れられており、まさにSF小説を超えた面白さを感じました。また小説から映画を含めた様々なSF作品からの引用もあって、SFが好きな自分にとっても最初から最後まで面白く読む事が出来たと思っています。
宇宙というものは、目に見えるものだけが全てではないという事は認識していましたが、ワームホールのように一つの宇宙と別の宇宙をつなげるトンネルのようなものやマルチバースにみられる多様性のある宇宙像といったものにもあるように、様々な可能性を持ったものであり、調べれば調べるほど新しい発見があると思います。訳者の斉藤氏もあとがきで述べているように、宇宙論は突き詰めるほど世界の存在意義を問う哲学や神学の領域に踏み込む事になるという事からしても、宇宙を研究していく事はただ単に天文学や宇宙科学、物理学といった自然科学的な面だけでなく幅広い観点から考えていく事に意味があるのではないかと思われました。
宇宙論や理論物理学につきものな難しい数式とかを用いる事無く、難しく捉えがちな領域の事を誰にでも解かるようにかつユニークな切り口でもって述べるというカク氏の腕には脱帽するばかりです。SFの好きな方や宇宙に興味を持っている方には一読をお薦め出来る書籍でもあります。
とてつもなくクリエイティブな世界 2007-01-06
最近読んだ中で最も興奮したし、最もおもしろい内容だった。
自分が物理学には門外漢だったのがその感情を増幅させているのだろうが、
こんなにも今のオーソリティの宇宙論が「ぶっとんでいる」とは思いもかけなかった。
なにしろ、「北野タケシの討論番組なら、トンデモ系の座席に座るのが妥当。」
だと思わせるほどのSFぶりだ。
知的なジョークもちりばめられており、
理論物理学の世界はとてつもなくクリエイティブな世界であることが良く分かって素直に感動した。
一流の研究者による一流の解説 2006-08-28
素粒子論や多次元の宇宙や紐理論も旧くなってきたと感じる。M理論の解説書がたくさん出てきて、余剰次元や多宇宙、加速膨張している宇宙など、面白い世界を知ることができる。本書の著者はミチオ・カクの解説は信頼できる上に、飽きることが無い。彼の専門書を眺めたことはあるし、他の一般向けの解説書を楽しんで読んだこともある。そこで、本書も期待していた。期待は裏切られなかった。それにしてもカクが、解説者として優れているところは何だろう。おそらく、自身の専門分野においても、他人の業績を丁寧に紹介することだろう。いや、アナロジーを物理以外の分野から持ってきていることだろう。本当に良い解説者だ。たぶん教育者としても良い指導をされているのだろう。アメリカの人たちがうらやましい。
読み終えるのがホント惜しかった 2006-05-05
著者の素晴らしい語り口と斉藤氏の素晴らしい訳文が本書の魅力。
本書の魅力は訳者のあとがきが全てを語っています。
「現実にこんな世界の存在が真剣に検討されているのだから、下手な
SFよりはるかに面白い。基礎的な知識を丁重に説明し読者がだんだん
レベルを上げていける構成、後半の核心にもついていける。
わかりやすい例えを使い、SFなどの引用で読者をあきさせない工夫。
全く退屈せずに読めるのもそんなポップな一面があるからかもしれな
い。とにかく話のスケールが大きすぎて、片手で持てる本の中にこれ
だけの情報が詰まること自体宇宙の神秘。情報の密度はブラックホー
ル並み」
史上最大のアドベンチャー巨編!人類は生き延びる事が出来るか?
そんな風に読んでも◎。哲学や神学の領域にも踏み込む。
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