字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ
太田 直子
光文社 刊
発売日 2007-02-16
Borat 2007-06-17
文体がメルマガ風で万人うけしそう。光文社新書のターゲットとする
本になったのか、それともはじめからメルマガふうだったのか。
それはさておき、内容は洋画ファンなら一読すべき、とまではいわずとも
興味深い。
Borat(主演Sacha Cohen)が5月末よりロードショー上映
されている。USA版DVDを貸してくれた人が日本語の字幕を読むより
いいからと英語字幕設定でみるようにとアドバイスされた。字幕の翻訳が
「へん」な場合が多いらしい。
続編をかいてほしいとおもう。ぜひよろしく。
笑いながらも感じる薄ら寒さ 2007-06-06
約20年にわたって字幕翻訳に携わっておられる太田直子さんのエッセイです。
「セリフ一秒=4文字」の制約のなかで、観客が不自然に思わない字幕を作る事の苦労や、表現への配慮、字幕翻訳業界の裏事情などが描かれていて、面白く読めます。
文章のスタイルも軽やか、文字も大きいのでさらっと読め、思わず読み流してしまいそうになりますが、昨今よく言われる「日本語の崩壊」や「常識の崩壊」を感じさせる例が時折現れ、笑いながらもどこかに薄ら寒いものを感じます。
特にベルリンの壁崩壊の映像が共通の認識として危ういとか、演出効果を出すために台本にないセリフを付けたがる制作者が存在するという話は少なからずショックを受けました。
上映作品に吹き替え版が増えている傾向について分析している部分には共感する部分もあり、受け手に共通の理解がないと伝わらないという著者の哀しい叫びは、字幕も一種のコミュニケーションなのだと改めて感じさせてくれます。
どちらかというと字幕派なので、今後一層のご活躍を期待しています。
知られざる字幕のウラの世界 2007-05-31
最近、日本の有名俳優が吹き替えをやって話題になったりしていますが、
私は字幕派です。
しかし、「字幕屋」がこれほど大変な仕事だとは、考えたこともなかったです。
この本は、その大変さを悲壮感たっぷりというよりは面白おかしく書いてあり、
楽しんで読めました。
それにしても、変化していく言葉を生業にするのって難しくもあり、
面白いなあ。
字幕屋の職人魂をみた 2007-05-14
「夜中に酒を飲みながら書いた」という著者のインタビューを読み、納得。
この本を彩るどこかヤケッパチな感じは、銀座あたりのバーで、ちょっとタチの悪い酔っぱらいに「今日はとことん言わせてもらう! 字幕屋って仕事はね・・・」と、絡まれている感覚に似ているような・・・。
そこが、この本の面白いところでもあるのだと思います。
とはいえ、言葉に対する独自の哲学や美的感覚には職人的なこだわりを感じました。
特に、(笑)問題については、まったくもって著者と同意見!! よくぞ言ってくれました!
もうそれだけで★5つです。
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