ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫
筑摩書房 刊
発売日 2006-02-07
確かにおもしろい、しかし・・・ 2007-06-09
確かに評判通り、おもしろさという点では申し分ない本ですね。
著者が魅力たっぷりに語るウェブの未来に期待と野心を燃え上がらせた人も多いと思います。しかし、そこにこの本の持つ危険があると思うのです。
工学系やビジネス関係の人はたいていそうですが、この著者からもアメリカ流の近代的な進歩主義、合理主義を無批判に称揚する姿勢が見られます。
自由、民主主義、マルチカルチャリズム、などはアメリカ人が「正義」の名のもとによく使うロジックですが、そこにはほとんど帝国主義的といっていい暴力的な側面があることを忘れてはいけません。
そして技術やビジネスというものは意図せずしてそうしたイデオロギーを引き受けてしまうものなのです。
思うに、この本にはそういうものに対する危機感が欠けているか、意図的に隠蔽されています。
悪い部分を言わないのはプレゼンの基本ですが、それを著作活動にまで持ち込むのは誠意に欠けると言わざるをえません。
たぶん、この本に書かれていることのうちのほとんどは実現されるでしょう。しかし、それは必ずしも全面的に歓迎すべきことではないということは知っておくべきでしょう。
10年後の進化が楽しみ 2007-05-27
優れた企業は現状に満足せず常に先を見据えている。常識にとらわれない発想を容認し、あらゆることを実現すべく、可能性をとことん追及する。
シリコンバレーで10年過ごした著者は、その企業の一つとしてグーグルを取り上げ称賛している。その内容は、是非読んで頂きたい。
「危惧と思考停止からは何も生まれない」ということである。
日本との違い 2007-05-18
私は26年前からPCにかかわる仕事をしてきたのですが、その頃の日本は「双方向通信」「ニューメディア」「クローズドバン」などのネット網でした。
20世紀の終わりとともに、ワールドワイドウェーブ(w w w)の世界も崩壊して、大きく変わり、アメリカと日本の大きな違いは、これから始まった・・・
そう思う一冊です。
実話?だけに、とても面白く、一気に読めます。
これからの時代をになうPCの世界の、「仮想空間」と「現実」を 知っておくのにお勧めの一冊です。
マイクロソフト → グーグル → ? 2007-05-16
ITに、うとい私でも、最後まで興味深く読むことができました。
第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
を読んでいて、鈴木光司の『ループ』を思い出しました。
日本という国は
「いったん属した組織を一度も止めたことのない人たち」
ばかりの発送で支配されている国である
書店でよく見る自己啓発本の0倍、啓発されました。
カンフル剤として、ネットの話だけにとどまらない本です。
インターネットとは、もはや外部を侵食する内側の網なんだと思いました。
ビル・ゲイツ 1955〜
グーグルの人 1973〜
次の人 1991?〜
おおー!
90%の愚民はグーグルの奴隷か 2007-05-11
まずインターネットを毛嫌いしている年配者、60歳以上の人にとっては格好の入門書になるので、おすすめしたい。
それより若い、十分にインターネットを使っている世代にとっても、グーグルの破壊的なビジネスモデル、収益構造などを詳解しており、役に立つ。
とくに「自分はネットを知っている」とうぬぼれてブログを書いている連中には、「日本人1億のうち、ブログで意味のある情報発信をする能力のあるのはせいぜい1000万人ぐらい(あとはカス)」という指摘は辛辣だ。「枯れ木も山のにぎわい」という言葉があるが、大部分のブログは真に意味のある他人のブログにリンクして、その他人のブログをグーグルの検索順位の上位に押し上げる役割しかはたせないのだということが、よくわかる(それでもあなたはブログを書くか)。
インターネットは万人に平等に開かれたメディアではなく「有能な人にのみ平等に開かれたメディア」なのだ。グーグル自身がべらぼうにIQの高い博士号保有者の集まりであり、彼らがほんとうに、大部分の、情報発信能力のない、頭の悪いユーザー一人一人のことを思いやっているとは到底思えない。
そういうネットの負の部分への言及が少なく、いささか楽観的にすぎる内容になっているので、佐々木俊尚「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」(文春新書)とあわせて読んだほうがいい。
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