ボリンジャー・バンド入門 ― 相対性原理が取り明かすマーケットの仕組み
ジョン・A・ボリンジャー /John A. Bollinger
パンローリング 刊
発売日 2001-12-22
誠実さと欺瞞 2007-02-12
テクニカル系の解説書は使用する指標が万能であるかのような説明に終始しがちです。筆者のスタンスで感心したのは「ボリンジャーバンドを描くために使用した計算方法が統計学的な妥当性を持つと断言できると思っているわけではない」と断言している点です。
ルボー・ルーカスの「マーケットのテクニカル秘録」では統計的意味のあるデータサンプルは最低でも30個必要である点を指摘しています。ボリンジャーバンドのデータ数として20日移動平均を筆者は勧めていますから、一種のフィクションである点を明確に認めている態度は誠実であると評価出来ます。
そのうえで、ボリンジャーバンドの活用法についての解説が展開されます。株価のボラティリティを計測するためのツールとしてボリンジャーバンドが非常に有効である点は納得ができました。
日本ではボリンジャーバンドをレンジ相場における「売られすぎ・買われすぎ指標」として位置づけけていますが、筆者はボリンジャーバンドをそのような目的のためだけに使うのではないことを明快に解説してくれます。ボリンジャーバンドの下限に株価がタッチしたら買い、逆は売りという戦略は、本書の「バンド・ウオーク」「スクイーズ」といった章を読めばそれらがボリンジャーバンドのメインコンセプトから外れていることにすぐ気がつくことでしょう。
ただし、ボリンジャーバンド以外の指標を併用することで予測確率を向上出来るという矛盾(指標の併用は確率の積であるから結果として予測確率は低下する)や、本来株価とは相関性が無いことが判明している出来高分析によって、ボリンジャーバンドの足りない部分を補おうとする姿勢は納得出来ませんでした。
ボリンジャー・バンドの秘訣の公開 2006-11-12
ボリンジャー・バンドについて学ぶには最良の本であることは間違い無いでしょう。という意味では、テクニカル分析のカテゴリーについての知識のある読者クラスの方にお薦めということになります。ボリンジャー・バンドの有効性について長年確認した、さすが開発者と思わせる深みにある解説です。別のカテゴリーにあるテクニカル分析との組み合わせによる信頼性を高める方法、ボリンジャー・バンドを使ったスクイーズや、バンドとの位置関係による新高値や新安値の真贋判定など著者が発見した秘訣も惜しげもなく公開しています。
指標の考案者によって書かれた上質の解説書 2002-05-20
相場をやる人なら、ボリンジャーバンドという指標を一度は耳にしたことがあると思います。標準偏差を移動平均の上下にしたのがボリンジャーバンドで、標準偏差バンドなどとも呼ばれます。
ボリンジャーバンドという名称は考案者であり、本書の著者であるジョン・ボリンジャー氏の名前を付けたものです。著者はさまざまなパターンでのボリンジャーバンドの使い方を丁寧に解説しています。テクニカル分析に詳しい人なら十分に理解できますし、テクニカル分析力をアップさせたい人は、是非とも読んでおきたい1冊です。
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